”ドリップ” 東珈琲店の最新レシピを紹介してまいります。
まずこのドリップ抽出メソッドは”均一に抽出”することにより「一貫性のあるカップ」を目指しています。そして抽出論編でもお伝えしましたがレシピに関しては”その焙煎豆の品質”によって抽出の要素を変化する必要があります。浅煎りと深煎りでは同じレシピで抽出は難しいかと思います。ただ基本的な抽出のメソッド考え方は同じであり、ネガティブが出る直前まで収率を取っていくことです。
基本レシピ
〈浅煎り〉
珈琲豆 14g~14.5g お湯 250g (Brew Ratio 17~18くらい)※豆とお湯の割合
挽き目 細目 EKで11くらい(0点調整)
お湯の温度 98℃〜100℃
抽出時間 1’40秒注ぎ終わり→注ぎきり 2’20~3’00くらい
攪拌 沢山撹拌していきます
蒸らし 35秒〜40秒
1.サーバーにドリッパーをセットしペーパーをセットします。
2.たっぷりとお湯をペーパーにかけ、一緒にドリッパーとサーバーも温めましょう。特に陶器のドリッパーは温度をしっかりと上げましょう。
3.豆を挽きます。電動ミルの場合微粉が入らないようにミル本体に残る微粉はなるべく入れないようにしましょう。静電気でミルの吐き出し口側面についている粉です。
4.スケールにセットを乗せ、豆をドリッパーにセットします。少しゆすって平にしてスプーンの背を使って窪みを作ります。
5.タイマーをスタートさせ少し勢いよくお湯を50g注いでいきます。この時全体に行き渡るようにお湯を注ぎます50gを注ぐのに7秒くらいの勢いです。30〜40秒ほど蒸らします。
6.スプーンを使って蒸らしている豆を混ぜます。この時蒸らしている豆がお湯でタプタプになっていることが重要です。(深煎りは泥のようになるので混ぜなくて良いです。均一になりにくいです)
7.蒸らしが終わったら全体を撹拌するように回し入れましょう。250gのお湯量になるまで注ぎます。250gに到達する時間はスタートしてから1’40秒くらいが目安です。蒸らしが50g40秒なら残り200gのお湯を1分かけて注ぎます。
8.注ぎ終わったら全体が均一になるようドリッパーを回して混ぜます。
9.サーバーに全て落ち切ったら抽出完了です♫
こんな場合はどうする?
〈深煎りの場合〉
深煎りはガスを沢山含んでいるので蒸らし時間を長く取りましょう。1分〜1分半ほどでも良いでしょう。
蒸らし後は1’40~1’50秒で抽出を終えるように浅煎りの時より早い流速で注ぎきります。
蒸らしはガスを抜いて抽出を始める準備なので新鮮な豆ほど長く蒸らす。深煎りほど長く蒸らすという理由です。
お湯の温度を90-93℃くらいまで下げましょう。それでも苦いエグいようでしたらもっと下げます。豆の品質によります。
〈嫌な味が出ている場合〉
・お湯の温度を下げる
・少し粗めに挽く→濃度が薄いようなら少し豆の量を足す
・抽出注ぎきりを早めにする 1’50→1’40 1’40→1’30
〈味が薄い場合〉
・挽き目を細かくする(嫌な味が出ない限り)
・豆の量を増やす→収率が下がるので可能なら挽き目も細かく