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アジアのコーヒーブログ

2026.03.24

THAI TOUR 2026.2

THAI TOUR 2026.2
THAI TOUR

二月の後半に差し掛かる20日から、初めてのタイ珈琲ツアーが始まった。
二月だというのにやっぱりタイは暑い。30度くらいだ。

産地に赴くために向かったのは”チェンライ”という北部の街。ミャンマーとラオスとの国境に程近い最北部の空港。
空港を出ると熱帯の国に来た〜という実感がすぐに湧き始めるのがたまらなく好きだ。

〈夜のチェンライの市場〉 〈夜のチェンライの市場〉

タイの珈琲といえばアジアの中でも品質に定評がある国の一つである。
それは今までにいくつかのコーヒーを取り扱ったことがあり、どれも品質が高いコーヒーだったからだ。
産地を回るメンバーが集まり、エクスポーターである“Beansspire 社”の”フアディ”さんがホテルに迎えに来て早速ツアー開始。タイのコーヒーといえば“Doi Chan”というくらいメジャーなエリアでまずはそこに赴くことに。

Doi Chan ”ナーウィン”さんの WSを訪問

チェンライから3時間くらいで“Doi Chan”に到着。
ちなみに“Doi Chan”とは象の鼻という意味らしい。(あとで聞いた話だと名前をつけたのは”ファラディ”らしい)
自然保護区でここには山岳民族のアカ族が中心に暮らしており、元々ケシ栽培が盛んに行われていたらしいがロイヤルプロフェクト(王室プロジェクト)で麻薬撲滅と少数民族の貧困解消という目的ででコーヒーへ転作したらしい。

まずはお爺さんの代からコーヒーを作り続けている“ナーウィン”さんというとても精悍な顔をした方のウォッシングステーションに訪問する。
このウォッシングステーションは自身の農園のほかにも周辺20の農家からチェリーを買い取り、まとめた収穫量はチェリーの状態でなんと100tにも上るという。かなり大きいステーションだったので驚いた。コロンビアのパルピングマシンも(パルパー)入っており本格的だ。(パルパーとはチェリーの果皮を剥ぎ取るマシン)

大きなパルパーで果皮を剥ぎ取り、選別し、いくつかの発酵層で発酵や洗う。とても効率的で充実したステーションだ。すぐ隣にはドライミル(乾燥後選別や等級分けレスティグを行う。後ほど説明)もあり設備がとても整っている印象で「タイのコーヒー技術はとても進んでいる」と感じた。
このエリアは標高が高くコーヒー農園の一番高いところで1,500mになり、そこは“Fua Chan”と呼ばれ、(象の頭)コーヒー産地では最も高いエリアになる。

“ナーウィン”さんは元々印刷会社に勤めていたが25歳の時脱サラし“ドイチャン”の実家を継ぐことにしたそうだ。お兄さんがアボンゾでカフェをやっているので、豆を収穫、加工、乾燥することですぐに豆を供給できるように加工場も作った。5年前にはウォッシングステーションを建設し、周りのチェリーも買い付け集めるようになったそうだ。実はインフューズドにも積極的に取り組んでいる。タイの農家では都会に出た若者が農家に帰ってくるパターンが多く、しっかりと稼げるビジネスになっているようでとてもいいことだと思う。ウォッシングステーションではお子さんも遊んでいて4代続くのかもしれない。

〈ナーウィンさんのウォッシンググステーション。右の大きなマシンがパルパー〉 〈ナーウィンさんのウォッシンググステーション。右の大きなマシンがパルパー〉


〈ナーウィンさん〉


〈チェリーをまずここに落とし、ここからパルパーへと吸われていく〉〈チェリーをまずここに落とし、ここからパルパーへと吸われていく〉


〈ホースから水を出しパルパーの下のバケツに送っている〉〈ホースから水を出しパルパーの下のバケツに送っている〉


〈ホースからパルパーへ〉

〈パルパー(チェリーの果皮を剥ぎ取りパーチメントの状態にしている。同時に選別も行う〉

〈パーチメント状態に〉

〈発酵層にてウォッシュド加工したり、少し洗って乾燥に回したり(ハニー)ここでもフローターを選別〉〈発酵層にてウォッシュド加工したり、少し洗って乾燥に回したり(ハニー)ここでもフローターを選別〉

〈ファディさんが説明。アフリカンベッドでチェリーのまま乾燥中(ナチュラル)〉

〈これはパーチメントの状態で乾燥。色をみるとミューシレージがないのでウォッシュド〉
〈これはパーチメントの状態で乾燥。色をみるとミューシレージがないのでウォッシュド〉


〈ドライミル。豆を選別して、等級分けし、乾燥させて出荷する場所〉〈ドライミル。豆を選別して、等級分けし、乾燥させて出荷する場所〉

 

ちなみにアジアのコーヒーでも当たり前のように嫌気性発酵(アナエロビック)やインフューズドが行われているのだが、むしろ嫌気性発酵はさかんに行われていて、発酵を増幅させ味の向上に繋げることが当たり前のようだ。
インフューズドに関してはグリーンビーンズの状態で行うとダメージが大きいので、パーチメントの状態で行うらしい。パウダーをつけていてローズやライチなどがある。

嫌気性発酵中〈嫌気性発酵中〉

ナーウィンさんと

〈見学後カッピング。品質は高かった。アナエロビックがとてもよかった。〉
〈見学後カッピング。品質は高かった。アナエロビックがとてもよかった。〉


Sirinya Coffee スーボンさんとオイヌさんのWSを訪問

ナーウィンさんのWSを後にし、近くにある“Sirinya Coffee”のスーボンさんとオイヌさんのウォッシングステーションを訪ねる。
販売先がほぼ決まっていて人気のあるウォッシングステーションのようだ。輸出もあるが自国のバンコク、チェンマイなどの都市の珈琲屋さんに卸しているとのこと。タイでは自国での消費も多く、チェンマイに行った際にもそうだったが、タイの人気コーヒーショップは軒並み自国タイのスペシャルティコーヒーを提供している。生産国ならではだが、自国のコーヒーを大事にしているところが本当に素晴らしいなと感じた。

このウォッシングステーションからドイチャン、フアチャンの山が見れる。なんとなく象の鼻と頭に見えるような・・。ちなみにチェンマイのカフェでも“Sirinya Coffee”のコーヒーが飲める。やはりすこしプレミアムな価格だった。尊敬される生産者の一人だろう。

〈スーポンさんとオイヌさん。カフェも開いていてコーヒーのいろんな資格を持つスペシャリスト〉〈スーポンさんとオイヌさん。カフェも開いていてコーヒーのいろんな資格を持つスペシャリスト〉


〈“Sirinya Coffee”のアフリカンベッド。後ろの山がDoi Chan〉〈“Sirinya Coffee”のアフリカンベッド。後ろの山がDoi Chan〉

 

〈一番高いところがFua Chan 右へ鼻になっている〉

〈一番高いところがFua Chan 右へ鼻になっている〉

〈途中寄ったYOYACOFFEEさんのアナエロビック〉
〈途中寄ったYOYACOFFEEさんのアナエロビック〉



Doi Pangkhon メーラークファミリーとインスリットさんのWSを訪問

タイコーヒーのメッカ、“ドイチャン”を離れ1時間ほど車を走らせ“ドイパンコン”へ向かう。これは東珈琲店でも取り扱ったことがある場所で今回はメーラークファミリーとインスリットさんのウォッシングステーション訪問。

まずはメーラークさんのウォッシングステーションへ。 メーラークファミリーはお父さんと4人の息子で営んでいてコツコツと取り組んでおられる感じ。WSの近くにすぐ農園がある。ここはかなりの急斜面で、すぐに足がずり落ちてしまいそうになるくらいだ。よくこんな急斜面で収穫するなと感心します。
メーラークさんの農園には“ファイマイリアム”という高級なコーヒーを生産している農園もある。メーラークさんのウォッシングステーションでは周辺の農家と合わせてパーチメントの状態で25-30トンを処理し、今年は約10トンの生豆を生産するとのことだ。
しかし今年はチェリーの量がとても減っているらしい。

実はその理由には今タイで起こっている大きな問題が関係しているのだが、とても重要なのでのちほど詳しく説明する。

メーラークさんのウォッシングステーション
〈メーラークさんのウォッシングステーション〉

急斜面の農園

〈急斜面の農園〉

 

アフリカンベッドでドライング

〈アフリカンベッドでドライング〉


〈メーラークブラザース。長男から4男まで働いている。実は5男もいるが街に出ている。〉
〈メーラークブラザース。長男から4男まで働いている。実は5男もいるが街に出ている。〉

 

カッピング! 

カッピング
その日の夜は“ドイパンコン”のいくつかの農園のカッピングを行う。良い珈琲がいくつかあり、テンションがあがりました!メーラークファミリーのファイマイリアムのナチュラルも最高だった!!何より農園主自身がとてもコーヒー好きで興味津々にカッピングしている姿はとても興味深く、嬉しい光景だった。(実はインフューズドコーヒーが一つあったのだが、生産者には不評で、口々にやりすぎだと言っていたのは驚いた。まるで我々ロースターのような意見で、コーヒーそのものに対する敬意と拘りがすごいことにタイの農家の凄さを感じた。

 

【大問題!チェリーの量がとても減っている理由。】

実は闇業者が蔓延り、品質を無視して高値で買い取る

農家さんはそっちに売りがち(即金支払い・品質無視でOK)

・タイのコーヒー市場の相場バランスが崩れる
・品質文化が崩れる(長期的な問題につながる)
・信頼関係が崩れる(長期的な問題につながる)

?闇業者に何のメリットがあるのか?
犯罪(詐欺・密輸・人身売買・麻薬取引など)で得たお金を洗浄化させる事ができる(マネロン)。
ex.)書類上、100万円分しか買ってないけど300万買ったと申請すると差額の200万が清浄化される。


一瞬でバレそうなものだが、現金取引が多いタイの北部地方では証拠が残りにくいうえにそもそも監視が行き届いていない。
国境付近の農家さんは貧困な所も多い。そこにつけ込んだ悪どい商売。

さらにタイでは農業補助金や輸出優遇で税還付されるので、コーヒーを絡めることでマネロンもできるし、補助金も得られるし、税還付までされる。
マネロン+補助金ビジネス
仕入れで損して、裏で何倍も得している。


この闇業者といかにして闘うことが出来るか、が焦点になってくる。


高値で品質も考えず信頼できない業者に売ることは、実は違法で、長期的な問題につながってしまうことを農家さん達に何度も伝え理解してもらう必要がある。理解はしてもらっても目の前にお金がぶら下がり、労力もかけないで済むとなるとやはり、易しの方に流れてしまうんだろう。
これが今タイで起きているとても大きな問題です。



Doi Pangkhon 村長 “インスリット”さんの農園を訪問

農園翌朝7時から“ドイパンコン”の村長であり、農園主である“インスリット”さんの農園に向かう。
農園に向かう景色は絶景で朝から気持ちいい。

〈インスリット農園〉

イエローカチモール?

〈イエローカチモール?〉


実
〈オーガニック農園にて〉


インスリットさんはとてもこだわりがある人でオーガニックの農園も持っている。8-9エーカーでパーチメントで2トンを生産するらしいのだが、やはりオーガニックは収量がおちるようでオーガニックでなければ3エーカーで4トンほど生産するらしい。それでもオーガニックに拘り、子供たちのためにもオーガニックに取り組みたいと熱く語っていた。実はそのことでよく奥さんからはオーガニックを止めてたくさんのチェリーを作って欲しいと言われているらしく、夫婦喧嘩の問題の一つらしい。。。お子さんもいるので切実な問題である。しかし昨夜のカッピングで、インスリットさんのオーガニックコーヒーはとても素晴らしいコーヒーだったので、勝手にも続けて欲しいと思った。品種はSJ123、コスタリカ95、カチモールなどがメインで他にもティピカスンダゲイシャ、ゲイシャ、スリナなど植えていた。インスリットさんの人柄もあり、応援したくなる農園だ。インスリットさんは英語が苦手らしく、早朝にインスリットさんに話しかけたが、すぐに沈黙になり、すこし気まずい空気が流れたのは誰にも言っていない話だ。

〈インスリットさん〉


〈絶景〉
〈絶景〉


農園から帰り、インスリットさんのカフェでお粥を食べる。(農園主がカフェをしている形がとても多いように感じた)このお粥が絶品で染み入るようで味の奥行きも素晴らしく本当に美味しかった!意味もなく泣きそうになる。

〈インスリット家のお粥〉
〈インスリット家のお粥〉


〈インスリットさん夫妻と〉
〈インスリットさん夫妻と〉


BeansSpire ドライミルを訪問

9時すぎには出発し、“BeansSpire”のドライミルに向かう。
ドライミルとはパーメントを脱穀する”ハリング”をはじめ、スクリーン選別(大きさで分ける)や比重選別(悪いものをはねたり等級分け)さらにカラー選別(色が悪いものをはねる)などを行う場所である。さらにレスティングさせ水分値を規定の値になるまで乾燥させる。袋詰めし出荷する最終地点だ。

このドライミルのすごいところはグレインプロという生豆を保護するものにさらにポリの袋を重ねているのと、グレインプロの中の空気を抜いて梱包しているところで、手間もかかるしコストもかかる。ファディさんが徹底して管理しているのがよく伝わる場所だった。
ちなみにファディさんは地元のコーヒー業界ではかなりの有力者でまだ41歳だがタイのスペシャルティコーヒーを牽引している一人だ。ドイチャンやドイパンコン、ドイサケットなどを命名し、農園やエリアの名前までつけている(笑)彼は若い頃イギリスに留学していたのだが、イギリスのカフェにタイのコーヒーがないことにショックを受け、タイのコーヒーを盛り上げたいとの思いでタイに帰ってコーヒーのエクスポーターになったらしい。とても熱くていい男だ。チェンマイで神楽坂にも店を出してる “AKA HA COFFEE”にも一緒に行ったのだが、オーナーたちも皆フアディさんに敬意を持っているのが伝わった。今回各地でカッピングをしたのだが、その都度小型の焙煎機(IKAWA)でファディさんが焙煎してくれたのだった。

〈手作業で袋詰め〉〈手作業で袋詰め〉


Khun Lao “ジャルーン”さんの農園を訪問

車を走らせ“Khun Lao”へ向かう。クンラオはとても田舎な感じでとても親しみが湧くところだ。そんな雰囲気の中、今回の訪問先、“ジャルーン”さんの家へ到着する。本当に田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの家に来たようだ。すぐにみんながホームステイしたいと言い出した(笑)
お昼ご飯はジャルーンさんの家でいただくことになったが、また本当に美味しい。感動。

昼食

昼食
〈ジャルーンさん〉〈ジャルーンさん〉


〈軒先にある収穫したチェリー〉〈軒先にある収穫したチェリー〉

ご飯をたべてから農園に訪問。まるでの日本の山奥のような空気のいい森のようで、そこに多くの木々とコーヒーが植えられている。気持ちいい。8000本の木を植えていてチェリーで12トン、パーチメントで3トン、グリーンビーンズで1.5-2トン生産しているようだ。妹のスリさんもコーヒーを作っていて兄妹でコーヒーを生産している。
実は昔はお茶の栽培をしていたそうだが、コーヒーの方がお金になるということで珈琲栽培に切り替えたそうで、その他にも野菜やはちみつやいろんなものを作っていた。珈琲栽培のいいところは森を壊すことなく植えることができるところで、日陰になっても逆にそれがいい環境になる。まさにアグロフォレストで相互にいい影響を及ぼし、良い森の環境の中で育てることができるのだ。ブラジルの大農園のように全てを切り開いてやるものは別としてコーヒーは素晴らしい。

農園

〈森のような農園〉


〈説明してくれるジャルーンさん〉


スロードラインルームというのを作っていて、アナエロビックもいろいろ試していてジャルーンさん兄妹の美味しいものを作りたいという気持ちがとても感じられる本当に素敵な場所だ。
スロードラインルームに関しては電気代が月に8000円かかると嘆いていた姿も本当にかわいい人だ(笑)
今までの大きめのウォッシングステーションとは違いとても小さいパルパーを使い、ホームメイドな感じで自分たちで手間暇かけながら精製していたのも印象的。
本当に気さくな家族の中で笑いに溢れた本当のおじいちゃんの家のようだった。肝心のカッピングだが、そのクォリティの高さにおどろいた。ジャルーン、スリの名前を冠したそのロットたちはどれも素晴らしいものだった。


〈アフリカンベッドでナチュラル〉

〈糖度系でチェリーの糖度を測る〉〈糖度系でチェリーの糖度を測る〉


〈かき混ぜ作業〉〈かき混ぜ作業〉


〈嫌気性発酵〉〈嫌気性発酵〉


〈カッピング。スリさんの豆がお気に入りでした!どれも美味しい!〉〈カッピング。スリさんの豆がお気に入りでした!どれも美味しい!〉


Doi Saket “INDOI BEANS”WSを訪問

クンラオから2時間ほど車を走らせるとかなりチェンマイに近づいてきた。次に向かうのは“Doi Saket”エリア。ドイサケットも東珈琲店で取り扱ったことがあり、とてもユニークなコーヒーだったことを思い出す。
“INDOI BEANS”ウォッシングステーションに到着。ヌイさんとアオイさん夫婦が経営していて、小さいながらもしっかりしたもので数名がきびきびと作業していた。

〈INDOI BEANS〉〈INDOI BEANS〉

まずヌイさん自身の農園に向かう。35年前に両親が始めたらしく、50年前はお茶を栽培していたらしい。ティピカがまだあった。ヌイさんは5エリア持っていて訪問した1箇所だけで1万本以上の木があり、10人のピッカーで収穫している。少し人数が少ない気がするのだが、やはり少し管理が行き届いていない印象だった。ここも本当に森のような場所で何と熊がいるらしい・・。

〈残念なことにタイの多くの農園ではサビ病が広がっていた。これは心配なことの一つ〉〈残念なことにタイの多くの農園ではサビ病が広がっていた。これは心配なことの一つ〉


ウォッシングステーションに戻り、精製工程を見学させてもらう。このステーションでは近隣の20の農家さんのチェリーも集めて生豆換算で30トンの豆を出しているらしい。かなりの数なので追いついていないとヌイさんが言っていた。やり手の経営者だが、少し数が増えすぎていて農園の管理、チェリーの管理が心配になるところだが、彼はこれだけの数を適正に処理しているのだろう。ヌイさんもおじいさんの代からのコーヒー農家でロイヤルプログラムの時にお茶からコーヒー栽培に切り替えている農家。

カッピングをし夕食をいただく。いつもながら美味しい。

実
〈ヨーグルトを添加し、乳酸菌発酵をおこなっていた(インフューズド)〉〈ヨーグルトを添加し、乳酸菌発酵をおこなっていた(インフューズド)〉



〈パルピングへチェリーを投入〉

カッピング

レイジーマン “スウェ”さんの農園を訪問

ドイサケットから車で2時間くらいでチェンマイ。チェンマイからまた2時間くらいの場所、ドイサケットのスウェさんの農園を訪ねる。この人は“レイジーマン”と呼ばれ、“なまけもの”と自称している人で本当におっとりしている人だ。実はお父さんはとても有名な哲学者でレイジーマン物語という本なども出しているらしい。
“小さく、ゆっくり、ローカル”というカレン族の考え方を実践しながら生活していて、この村に到着するとすぐにその世界観、空気感に覆われ、こころが洗われるようだった。スウェさんたちの村は米を中心に自給自足していて、様々な農作物を作っている。それでもコーヒーは現金収入になるので栽培を始めたらしい。コーヒーは自然を壊さないでできるので選んだとのことだ。森、いやコーヒー農園を訪問する。というか裏山だ(笑)。
素晴らしい景観が広がり、どこか日本の田舎の風景に似ている。なぜか懐かしい。牛を放し飼いしていて米の収穫を終えたあとには牛を水田に放ち草を食べさせ糞をさせ循環させていた。何十年かに一度、家々は移動するらしい。すぐそばにはなるが同じ場所にとどまり続けると環境に悪いらしい。すごい人たちだ。自然を本当に大事にし、共に生き、生かされているとの謙虚な民族なのだ。
コーヒーに話を戻すとコーヒーはチェリーで12トン、5トンのパーチメント、3トンくらいの生豆になる。

今回のタイで気になったのは今年は雨が降ることが多く、花が咲いていたりで気候的な問題が出て来ているようだ。

スウェさんもこんなことは初めてで対応策がわからないと言われていたので懸念されている様々な問題が表面化してきていると感じる。(温暖化などの影響)

〈ここも森の中で珈琲栽培を行っている。〉〈ここも森の中で珈琲栽培を行っている。〉


〈小さなパルパーで作業〉〈小さなパルパーで作業〉


〈お子さんものんびり〉〈お子さんものんびり〉


〈スウェさん〉〈スウェさん〉


〈全てこの土地で採られた材料で作った食事。食べたことのない形容し難い美味しさ〉〈全てこの土地で採られた材料で作った食事。食べたことのない形容し難い美味しさ〉

昼食

スウェさんの農園そばのゲストハウスで食事をとったが、本当に本当に美味しい食事だった。すべて自給した作物だ。味も濃く食べたことのない味わいに感動した。食事した後は寝転がり、のんびりした。レイジーマンらしく。
スウェさんがギター片手にカントリーロードを歌い始めたのでもちろんハモってきた。
カッピングもとてもよかった・・。ここも最高だ。いやとても特別な場所だった。

カッピング
ここでは心身ともに本当に癒された。カレン族のスローで土地に根付いた生活、小さなもので満ち足りる考え方や精神に感銘を受けます。


タイでたくさんの農園を訪問して...

スウェさんの農園で今回のツアーは最後。今回タイのコーヒー農園を訪問して思うことは、タイの農家さんはとてもコーヒーへの愛情が感じられること。そしてひたむきに美味しいコーヒーに取り組んでいる様子が取材できたことはとても有意義だった。アジアのコーヒーというと品種の問題(ハイブリッド種カチモール系が多い)や標高、寒暖差(比較的暑い)の問題などあるかもしれない。実際カチモール系では糖度が少し低いことも感じる。そのことにより甘さのみならず発酵の力も弱いので平坦な味になりやすいと言えるかもしれない。しかし発酵を増幅させるために手間暇かかるが、積極的に嫌気性発酵を取り入れたり、発酵自体長く取ってみたりととても工夫していた。それにより中南米やアフリカに負けないコーヒーを作ろうと努力しているのだ。糖度の問題を考えた時にこの発酵の考え方はとても理にかなっているように思えた。その他の大きな問題についても考える機会となった。環境の変化が起きていることや、闇組織が暗躍する社会問題など。とても難しい大きな問題が横たわっている。

明るい面もたくさんあった。タイのコーヒー産業だが、コーヒーという農業が生活を支え若者を農業に従事させる動機となり、消費においてもコーヒーで人々の生活が循環しているのはとても素晴らしい光景だった。農家さんは田舎での暮らしを愛し、誇りを持って取り組んでおられることが垣間見ることができ改めてタイのコーヒーは素晴らしいと感じた。応援したくなりました。また取材しに帰って来たいと思う。


チェンマイの街もとても活気があったが、田舎で食べた食事・・。本当に最高でした。


〈チェンマイのカフェ Flo Coffee Brewers〉〈チェンマイのカフェ Flo Coffee Brewers〉


〈チェンマイのバーのエントランス〉〈チェンマイのバーのエントランス〉


〈チェンマイのAKHA AMA COFFEE〉〈チェンマイのAKHA AMA COFFEE〉
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